PREPRUFE®がクロスレールをシールする:英国で最も複雑なプロジェクトのひとつ

ロンドンの歴史的なクロスレール線とその駅の建設は、ヨーロッパ最大のインフラ・プロジェクトです。

プロジェクト

クロスレールは、英国の最大かつ最も複雑な建設プロジェクトのひとつです。クロスレールは、ロンドンと南東部の鉄道網を変革するとともに、移動時間を短縮し、ロンドン中心部の鉄道輸送量を10%増やす見込みです。

2009年5月に作業が開始されて以来、ロンドンの街路の地下に全長42kmの新しいトンネルが建設され、深度は30メートルに達しています。クロスレールの駅の数は合計40になります。

GCP Applied Technologiesの防水ソリューション

GCPはクロスレールの主要な駅すべてに防水対策を施工する一流のサプライヤーです。GCPはこれまでに、ボンド・ストリート、トッテナム・コート・ロード、ファリンドン、リバプール・ストリート、ホワイトチャペル、プティング・ミル・レーン、カナリー・ワーフ、カスタム・ハウスという8つのクロスレール鉄道駅に特注の防水ソリューションやディテーリング、現場サポートを提供しています。

トッテナム・コート・ロード

10億ポンド規模のトッテナム・コート・ロード駅の建設の一環として、必要とされる高度な水密性を提供するために、2000㎡を超えるGCPの防水シート PREPRUFE® が採用されました。

ロンドン交通局の依頼でトッテナム・コート・ロードの新しいクロスレール駅は、BBMV(Balfour Beatty、Alpine BeMo Tunneling、Morgan Sindall、Vinci Constructionによるコンソーシアム)によって建設され、駅の長さはサッカー場4つ分で地下3階構造です。長期的な防水性能や信頼性に加え、世界中の注目すべきプロジェクトでの成功事例が評価され、 PREPRUFE® はトッテナム・コート・ロード駅を防水保護するための完璧なソリューションを提供しました。

システムソリューションを完成させるために、GCPの BITUTHENE® Liquid Membrane、止水材AT System PVCおよび水膨張性の注入止水材 ADCOR®も採用されています。

リバプール・ストリート

5000㎡を超える防水シート PREPRUFE® が、極めて優れた水密性や地下保護、実績のある性能をリバプール・ストリート駅に提供しました。

この3億ポンド規模の新規開発は、エンジニアのMott Macdonald / Arupと請負業者のLaing O'Rourkeが受注し、既存のリバプール・ストリート駅とムーアゲート駅、フィンズベリー・サーカスの地下に位置します。ブロードゲートとムーアゲートの2カ所の新たな券売所に加え、駅の換気や電気、機械、システム設備に対応するために、ブロムフィールド・ストリートに40メートルの深さのシャフトが建設されています。ブルームフィールド・ボックスと呼ばれるこの場所は、ロンドンで最もにぎやかな地区のひとつで、4分の1マイル超の広がりをもちます。

PREPRUFE® は、信頼性の高い防水ソリューションを提供し、基礎スラブやその周囲への水の浸入を防ぐため、密閉された用地には迷わずこれが採用されました。特許権を有する ADVANCED BOND TECHNOLOGY™ によって、コンクリートをPREPRUFE®に侵攻的に接着でき、独自の密接なシールを形成することで、防水材と構造物の間の水分移動を防ぎ、漏れのリスクを大幅に低減します。

防水シート PREPRUFE® は、GCPによって開発された高度なアクリル表面コーティングを使用して、複数の層や複雑なディテーリングの除去によって設置プロセスを簡素化します。コンクリートやボードの保護層が不要になり、掘削の深さが低減され、廃棄物を低減しながら、材料の発注量が最低限に抑えられるため、プロジェクト日程のクリティカルパスが全面的に加速され、プロジェクトが期日通りに完了することを保証します。

約4,000㎡の PREPRUFE® 300R/160R、1,500㎡の PREPRUFE® 800PAおよび250㎡の液体防水材 SILCOR®  が設置され、トンネルシャフトやくい壁、基礎スラブ、屋根に優れた防水保護が施されます。

カナリー・ワーフ

クロスレール鉄道のカナリー・ワーフ駅は5億ポンド規模の開発事業であり、6,000㎡の防水シート PREPRUFE®が周囲のテムズドックの水を最大10mくい止めることで用地が水密性を維持することを保証しました。

カナリー・ワーフ駅はCanary Wharf Contractors Limitedが建設を担当しました。ウエストインディア北ドックに建設されるため、複雑な工学的、技術的および物流的な難題があることが証明されました。2009年5月に建設が開始されて以来、掘削量は約30万トンに及び、375,000トンのコンクリートが注入され、1,000本のパイルが1億リットルのドックの水を汲み上げました。これは、オリンピックサイズのプール40個分に相当します。

「トップダウン」建設プログラムの一部として、深さ28メートルの地下4階構造の地階が完成しました。作業環境を乾かすために、現場を排水し、深い固定コファダムを建設した後のクリティカルパスにおける次の重要な段階は、基礎スラブの防水作業でした。後続の作業の遅延を避けるために、困難な状況でも迅速かつ効果的に設置する必要がありました。

 PREPRUFE® が防水性能に加えて、適用し易さとスピードが評価され、選ばれました。このシートはロールから広げられてゆったりと置かれるので、ウェットな基材の上にも適用することができます。ラップは自己接着型であるため、溶接やその他の特別な装置を使わずに全体を設置することが可能です。設置後はスクリードやその他の保護層は不要で、鉄筋の設置やコンクリートの注入をすぐに実行できます。

PREPRUFE® は世界中で最も困難な防水プロジェクトの一部で指定および設置されており、主設計者のArupとLaing O'Rourkeの子会社である請負業者のExpanded Pilingにとって完璧なシステムであることが証明されました。PREPRUFE®は水や蒸気、ガスの有害な影響からの下部構造の保護の点で他のシステムよりも優れています。

さらに、コンクリートの接合部を保護し、くい壁との連続性を確保するため、 ADCOR® 500SやADCOR® 550MIなどの補完的な製品やシステムも提供し、水膨張性の注入止水材が接合部の保護を実現しました。冷工法の BITUTHENE® Liquid Membrane と、特別に配合されたPVC止水システムSERVITITE® AT240も投入され、プロジェクトの包括的な防水仕様を完全なものにしました。

その他の重要な駅

上述の駅と同様に、GCPはボンド・ストリートやファーリンドン、ホワイトチャペル、プディング・ミル・レーン、カスタム・ハウスなど、他の重要な駅にも包括的な防水ソリューションを提供しました。

GCPは、プロジェクトの重要な局面で継続性を実現するため、防水ソリューションをカスタマイズしました。​液体防水膜SILCOR®や一体型防水コンクリートシステムADPRUFE®のほか、コンクリート接合部を保護する親水性PVC止水材ADCOR®の全製品で構成されるフルパッケージが提供されました。

PREPRUFE®と連携するように設計されたシームレス防水材 SILCOR® は、スプレー塗布や手塗りで適用される液体防水膜で、ラップや複雑なディテーリングを伴わない耐久性の高い防水機能と構造防護を実現します。

一体型防水コンクリートシステムADPRUFE®は、コンクリートの透水性と乾燥収縮の両方を大幅に低減する革新的な液体混和剤から構成されています。重要な用途での保護を強化するために、GCPの防水シートやキャビティドレイン・システムHYDRODUCT®と組み合わせることができます。

GCPの親水性止水材は、その親水性のために連続的にアクティブなシールとして機能する独自の能力を備えているため、旧来の止水材システムよりも機能性に優れており、コンクリートの下部構造の接合部を通じた浸水を防ぎます。

2018年に完成予定のクロスレール鉄道プロジェクトは、先やり防水シート PREPRUFE® でシール施工され、今後何世代にもわたってロンドンと市民や来訪者がメリットを利用できるように大幅に改善された輸送サービスを提供します。

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